2009年7月23日木曜日

DJ CASIN`s 雑文 vol.5


また、1ヶ月以上も空いちゃいましたね。全く催促をしてこないKenchy君はラージな男だと、改めて思いました。むしろ、忘れられてるのか?ということで、今回も前回と同じ構成で参ります。

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般若 「HANNYA」


リリックの世界観を対世間に向けてエンターテイメントさせたSEEDAの新作とは対照的にごく私的な世界観でエンターテイメントさせた般若のこの新作も売れてるみたいですね。
この文章の後にオリコン初登場何位ってケンチ君が親切に注釈入れてくれてるはず。(←23位です by KENCHY)。

1曲目の「HANNYA」で完全に掴まれます。
強いて言えばタイプライター製作のトラックもめちゃくちゃいいんでループ性の良さを余韻に残してほしかったですね。
ラップが終わった直後にトラックも爆発音と共に消え去ってしまう構成になってるので。

あとはDJ CELORYとの相性の良さを再確認できる、「あのサ」や「最ッ低のMC」なんかが好きです。
「プロモーション上の戦略の一環として全媒体でインタビューを受けない」とのことらしいですが、このアルバムをちゃんと聴けば補足としてのインタビューなんか必要ないんじゃないかってくらい彼の世界観がわかると思います。

製作秘話的なものだったら読みたいですけど。
 



Prefuse 73 ‘Overkill Choir’

ニューアルバム「Everything She Touched Turned Ampexian」からのリカットEP「Forest Of Oversensitivity」に収録されたアルバム未収録曲(ややこしい)。

BPM60弱でゆるりと展開のある曲なのでDJプレイ時にBPMが倍の4つ打ちなどと組み合わせると緩急がついて楽しいかと思われます。  
そして、 Prefuse名義では一番好きなアルバム「Surrounded By Silence」収録の名曲‘Pagina Dos’同様こういった曲調を作る時のスコット・ヘレンさんが個人的には一番好きです。

拍の幅が広い分、メロディーが複雑化し過ぎてなく、どっしり構えている感じがして。
そういった意味では、せわしない印象が目立ってしまった「Everything She Touched Turned Ampexian」よりもその直後に出た日本限定企画盤「Meditation Upon Meditations」のほうが好みでした。アナログ出ないかな。




Shuta Hasunuma「POP OOGA PLUS」

僕はホントにヤバイと思ったアルバムをレコ屋で視聴したら怖くて視聴を途中でやめてしまうんですよね。あとは家に帰ってからゆっくり噛み締めたいので。
最近ではなかなか出会わなかったのですが、久々にその感覚がキテしまったアルバムです(といってもオンラインショップで)。

半野喜弘などのリリースで知られるPROGRESSIVE FOrMでリリースを重ねて来た方で本作が4枚目のアルバムになるそうです。全然知らなかったです。

PROGRESSIVE FOrM出身ってことで音は直球のエレクトロニカなのですが、音の質・響きに重点を置きすぎたミニマルで退屈で軟弱なエレクトロニカとは対極。
優しくも心強いメロディー満載で、時に控えめなヴォーカルが花を添えてくれます。
最近出たばかりのこの LPにはCD未収録曲がラストに入っています、もちろん良い。

そして45回転再生なのですが、33回転にスクリューしてもまた違った表情を見せてくれます。
ヴォーカルありの曲はビギーが唄ってるようなもっさりとした声になっちゃいますが。




④沼田充司「It`s My Thing ~20 Years Of Hip Hop~」(書籍)

FRONT~BLAST誌の連載でお馴染みだった沼田充司氏の自伝的Hip Hop20年史。
80年代半ばに渡英し、その後ニューヨークに拠点を移した氏の主観で綴られた物語はHip Hopへの愛憎が垣間見えて(簡単の書けば、80年代でHip Hopの可能性を見出し、90年代でHip Hopの活況と同時に疑念を感じ出し、00年代でHip Hopに失望してしまう、という具合)とても興味深く、歴史の勉強にもなります。

「ロンドンで会った藤原ヒロシは社交辞令でなんか言っても仏頂面でシカトだったので、階段から突き落としてやろうと思った。海外で日本人に会いたがらないタイプで、割とせこいヤツだと感じた。」
といった具合に相変わらずの毒舌(というか思ったことをストレートに表現)も要所でみられます。

ところで、氏のようなしっかりとした主観を持って書くライターは最近少なくなっているような気がします。多感な時期に読んで知識を吸収しまくり、僕の視力を低下させたFRONT~BLAST全盛期なんて悪名を手がけた萩谷雄一氏(最近デヴラージ監修の日本語ラップコンピで久々に解説書いてましたね)、
今やタマフルでお馴染み古川耕氏、荏開津広、んで編集部員が高橋芳朗氏、小林昭彦氏、白石裕一郎氏(現AZZURO)と素晴らしい面々が揃ってたんでなおさらそう感じてしまいます。

最近だとremix誌によく書いている二木信氏、やはり磯部涼氏の文章は面白いです。気になるライターが書いてるレビューは興味が無い作品だったりしても、つい読んで興味を持ってしまう力があるんですよね。




⑤韓国映画「復讐者に憐れみを」
なぜか最後は韓国映画を紹介。
クラシック「殺人の追憶」や「JSA」なんかに出演している名優ソン・ガンホ主演のハードボイルド映画、んで監督がこれまたクラシック「オールドボーイ」の人(名前覚えてない)。
グロさとジメっとした湿度に気の利いたユーモアを少々加えた演出が全盛期の三池監督作品(00年前後)を髣髴させて僕好みでした。ラストのいい意味での後味の悪さも好きです。

しかし、妊娠中の嫁と一緒に見たのですが確実に胎教には悪かったでしょうね。
ということで、次はソン・ガンホ出演作でもちょっとソフトな「シークレット・サンシャイン」というのを観たのですが、これがクソつまらなかったです。
展開がじれったい上に2時間半もある長編だったので苦痛でした。
そのせいか、この映画を観た後、一週間近くずっと体調不良でした。

話しは逸れちゃいましたが、「復讐者に~」の中盤に突如出てくるSEXシーンがとても美しいんですよ。
僕の中では漫画「寄生獣」最終巻に出てくるSEXシーンとタメを張るくらい悲壮感があっていやらしくない美しさがありますね。
あまりの美しさに下心丸出しで見ても股間ではなくハートにきますね、
きっと、、、。いや、、、それは言い過ぎかな。

なんにしてもあの女優(名前覚えてない)、クレイジー気味のめちゃくちゃいい演技もして、その延長上で脱いじゃってるんでしょうけど、それが素晴らしいですね。
日本でトップだとか言われてる女優であんなスキルと度胸ある人、そうそういないんじゃないですか。
そういった意味では吉高由里子っていいですよね。 決して脱げばいいって話しをしてる訳ではないですよ、、。




最後に、 よくやるミス。
@SDPライブの日にGift Gimmickメンバーで行った飲み屋の前にて(Kenchy君も書いてたとこ) 写真を撮ろうとして動画にしてしまう。


嫁の両親は旅行先でこのミスに最後まで気付かず、大量の動画(でも被写体は静止)を撮ってきたことがあります。 気が向いたんで載せてみました。

では。

今後の予定

2009/08/23(sun) 11:00~22:00 @七ヶ浜国際村・アンフィシアター(Miyagi) 「Loose Konducta Festival」
入場料:1000円



2009/08/29(sat)
@蔵王温泉スキー場黒姫ゲレンデ特設会場(Yamagata)
「龍岩祭 2009」 ENEMA BOYS x DJ CASINにて出演予定(せいぢ、ありがとう) 入場無料詳しくはこちら

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